西高東低の冬型の気圧配置とは

冬になるとよく(西高東低冬型の気圧配置)を耳にします。

 

どんな天気図になるかというと、名前の通り、

西に高気圧(シベリア高気圧)、東に低気圧があり、等圧線が縦に伸びる気圧は位置になります。

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この天気図になると、日本海側に雪・またはみぞれ・雨をもたらします。

 

12/15の本日の天気でも日本海側にエコーが断続的にかかっています。

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なぜ日本海側だけにエコーがかかっているのかというと、

大陸(シベリア)から冷たい空気が日本に運ばれてくるためです。

 

風は等圧線に沿って吹きます。

高気圧は時計回りに風が吹くため、冬型の気圧配置の時は、

北から北西寄りの風が吹きます。

そのため、シベリア大陸から冷たくて乾いた空気(シベリアは寒冷地域であり、大陸なので水分がない)が流れて、

日本海に達した時に、海水から水分を補給するため、雲ができ、日本海側に雪をもたらします。

 

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また、雪になるかみぞれになるか、雨になるかの判断材料は、

500hpaで−30度 850hpaで−6度 地上で大体3−4度と言われています。

 

そのため天気図で判断するときは、高層天気図を元に確認します。

 

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上の天気図が500hpaの天気図・下が850hpaの天気図です。

500hpaにおける−30度の線が北日本南部から、北陸までかかっており、

850hpaにおける−6度の線は九州南部にかけてかかっています。

 

そのため、北海道から北日本、北陸方面は雪が降っており、

中国地方の日本海側では、−6度のみかかっているので、雪またはみぞれが降っています。

 

西高東低といっても、必ず雪が降るのではなく、上空および地上の温度によって雪になったり、みぞれ・雨になるのです。

 

簡単にまとめると

・ 西高東低の気圧配置は、西に高気圧・東に低気圧があり等圧線が縦に伸びる気圧配置のことで、日本海側に降雪・降雨をもたらすもの

・ シベリアから冷たい空気が日本海に流れることで、水分を補給し、日本海側に降雪・降雨をもたらす。

・ 雪または雨になる基準は、500hpaで−30度、 850hpaで−6度の温度線がかかっているかどうかで判断ができる。

 

となります。